2026年10月12日
2026年10月12日
さかもと はるか
ペットライター、愛玩動物飼養管理士2級、JKC公認トリマーライセンスC級
ぬいぐるみのように愛らしい見た目で、世界中で愛されているヨークシャー・テリア。
「お迎えしたいけれど、初心者でも飼育できるかな」と、不安を感じている方もいるのではないでしょうか。
ヨークシャー・テリアは人が大好きで、信頼した相手には従順なので、初めて犬を迎える家庭でも比較的飼いやすい犬種です。
ただし、警戒心の強さや被毛のお手入れなど、事前に知っておきたい注意点もいくつかあります。
この記事では、ヨークシャー・テリアの性格や特徴から、上手な飼い方としつけのコツ、注意したい病気や、お迎え時の初期費用・年間の飼育費用までを解説します。
ヨークシャー・テリアとの暮らしをスタートさせるための準備として、ぜひ参考にしてください。

まずは、性格や見た目、被毛の特徴などヨークシャー・テリアの基本情報を見ていきましょう。
ヨークシャー・テリアは、飼い主さんや家族に対して愛情深く、甘えん坊な性格です。
飼い主さんのそばにいたがる傾向があり、おもちゃで遊んだり、一緒に出かけたりといったコミュニケーションを楽しめます。
一方で見知らぬ人や物音には敏感に反応し、警戒心の強さから警戒吠えにつながりやすいといえるでしょう。
小型犬でありながら気が強く勇敢な一面を持ち合わせており、自分より大きい犬にもひるまず立ち向かう場合もあります。
愛情深さと警戒心を併せ持つ性格だからこそ、日頃から信頼関係を築くことが欠かせません。
ヨークシャー・テリアの大きさや見た目の特徴は、以下のとおりです。
| 項目 | 特徴 |
|---|---|
| 体高 | 個体差がある(JKCの犬種標準に明確な規定なし) |
| 体重 | 約2~3.2kg |
| 瞳 | くりっとした丸い形で、黒目がち |
| 耳 | 立ち耳で、V字型 |
| 体つき | コンパクトでバランスの取れた体格 |
凛とした表情と気品ある佇まいは、多くの飼い主さんを魅了してきました。
体はコンパクトなので、集合住宅でも飼育しやすい大きさです。
ヨークシャー・テリアの被毛は、絹糸のようになめらかで光沢のあるストレートヘアです。
アンダーコートを持たないシングルコートのため、抜け毛は比較的少ない傾向にあります。
また、ヨークシャー・テリアの毛色は、成長の過程で少しずつ変化していくのが特徴的です。
子犬期の毛色は、黒地に茶色の模様が入ったブラック&タンですが、子犬期から成犬期にかけて、黒い部分が少しずつダーク・スチール・ブルーへと変化していきます。
成犬になる頃には、ダーク・スチール・ブルー&タンと呼ばれる落ち着いた色合いになります。
生涯を通じて被毛の変化を楽しめるのも、ヨークシャー・テリアの魅力といえるでしょう。
ヨークシャー・テリアは、19世紀のイギリス・ヨークシャー地方で誕生した犬種です。
もともとは炭鉱や紡績工場で、ネズミを駆除するワーキングドッグとして活躍していました。
勇敢で機敏な性質は、当時のネズミ捕りとして活躍していた頃の名残と考えられています。
のちに愛玩犬としての改良が進み、上流階級の間で人気の伴侶犬となり、現在では世界中の家庭で愛される犬種となっています。

ヨークシャー・テリアは、小型で飼育しやすい犬種とされています。
一方で、警戒心の強さや寒さが苦手な点など、事前に知っておきたい注意点もあります。
ここでは、お迎え前に把握しておきたいポイントを紹介します。
ヨークシャー・テリアは信頼した相手に対しては従順で、比較的飼いやすいといえるでしょう。
抜け毛が少ないため、床や家具に毛が付着しにくく、掃除の負担を抑えられます。
また、小型犬に分類され、集合住宅などの限られた空間でも飼育しやすいのもヨークシャー・テリアの魅力です。
ヨークシャー・テリアは、警戒心の強さから吠えやすい一面がある点に注意が必要です。
具体的には、以下のような状況で吠えやすい傾向があります。
無駄吠えを放置すると、近隣トラブルにつながるおそれがあります。
子犬の頃からの社会化やしつけを通じて、落ち着いた対応を身につけさせることが大切です。
ヨークシャー・テリアは体が小さく、骨や関節に負担がかかりやすいため、ちょっとした段差や落下でもケガのリスクがあります。
とくに、ソファ・ベッドからの上り下りや、飼い主さんが抱っこしているところからの落下などに注意が必要です。
また、フローリングで滑って関節に負担をかけると、膝のお皿がずれる膝蓋骨脱臼(パテラ)を発症する恐れもあります。
ヨークシャー・テリアと安全に生活するには、段差を作らない環境や滑り止め対策など、愛犬の骨や関節への負担を減らす工夫が不可欠です。
ヨークシャー・テリアは、シングルコートで体脂肪も少ないため、寒さが苦手とされています。
そのため、冬場は室温が下がりすぎないよう、空調やペットヒーターを活用した温度・湿度管理が欠かせません。
散歩の際には防寒着を取り入れ、体を冷やさないようにする必要があります。
とくに季節の変わり目は体調を崩しやすい時期のため、こまめな室温チェックを心がけましょう。
ヨークシャー・テリアの被毛は伸び続けるため、放置すると毛玉や皮膚トラブルの原因となります。
美しい被毛を維持するには、毎日のブラッシングと月1回程度のトリミングが欠かせません。
トリミングサロンでシャンプーとカットをすると、1回に約7,000~1万円の費用がかかります。
安易にお迎えして後悔しないよう、継続的にケアできる環境を整えましょう。

ヨークシャー・テリアと暮らすには、しつけや運動、体重管理など飼い主さんが気をつけるべきポイントがいくつかあります。
ここでは、愛犬と快適に暮らすための飼い方としつけのコツを解説します。
犬の生後3週から14週頃までは、社会化期と呼ばれる時期です。
社会化とはさまざまな音や場所などを体験させて、人間社会に慣れさせることを指します。
この期間に多くの経験を積ませておくと、警戒心が過度に強くなるのを防ぐことにつながります。
一方、社会化が不足すると、物音や見知らぬ人への不安が強く出る傾向があります。
散歩デビュー前は抱っこで外の音や景色に触れさせるなど、安全な方法でさまざまな刺激に慣れさせましょう。
ワクチン接種完了前の社会化については、不特定多数の犬との接触を避け、獣医師に相談しながら進めることが大切です。
ヨークシャー・テリアは学習能力が高いため、家族によって合図や対応が異なると混乱する可能性があります。
そのため、しつけをする際には家族間でルールや合図、褒め方を統一し、望ましい行動を褒めながら教えることが大切です。
たとえば、おやつをねだって吠えたときは応じない、散歩に行く前は玄関でお座りをしてから扉を開けるなどのルールを決めてみてください。
家族の中でルールが定まっていないと、愛犬が混乱し、指示を理解しにくくなったり、望ましい行動が定着しにくくなったりする可能性があります。
家族全員が同じ方針でしつけに向き合い、信頼関係を築きましょう。
ヨークシャー・テリアは小型犬ながら活発な性格のため、日々の運動が欠かせません。
運動不足を防ぐために、以下のような運動を日常に取り入れましょう。
運動不足が続くとストレスが溜まり、無駄吠えなどの問題行動につながる場合があります。
体力に見合った運動量を、日々の生活に取り入れることが大切です。
小柄な体格のヨークシャー・テリアにとって、体重の増加は体への負担につながります。
肥満を防ぐには、以下のようなポイントを押さえておきましょう。
体重が重くなると、関節や心臓への負担が増える原因となります。
日頃から食事量と体重の変化を把握し、肥満を防ぎましょう。
フローリングなどの滑る床は、足腰の負担が増え、膝蓋骨脱臼(パテラ)の原因となる可能性があります。
愛犬の関節を守るために、以下のような滑り止め対策を検討してみてください。
| 対策 | 内容 |
|---|---|
| マットの設置 | 滑り止め加工が施されたマットやカーペットを敷く |
| フロアコーティングの活用 | ペット向けのフロアコーティングを施す |
| 床材の変更 | ペット用の滑り止め床材にリフォームする |
ヨークシャー・テリアの滑り止め対策を考えるうえでは、住まい選びの段階から配慮しておく方法もあります。
ペット共生型賃貸マンション「ディアワンコート」は、全室に愛犬の足腰へ配慮した床材を採用しています。
室内だけでなく共用部の廊下にも同じ床材を使用しており、住まい全体で関節への負担を抑えられる環境が整っています。
愛犬の滑り止め対策を検討中の方は、ぜひディアワンコートの物件をチェックしてみてください。
ヨークシャー・テリアは寒さに弱い犬種のため、空調による室温・湿度の管理が欠かせません。
犬が快適に過ごせる室温・湿度の目安は、室温24~26度、湿度40~60%です。
冬場はペットヒーターなどを併用し、暖かく過ごせる環境を用意しましょう。
また、愛犬が自分で快適な場所を選べるように、部屋の中には暖かい場所と涼しい場所を用意しておくことをおすすめします。

ヨークシャー・テリアの美しい被毛を保つには、日々のケアが欠かせません。
ここでは、美しい被毛を保つための具体的な方法を紹介します。
ヨークシャー・テリアの被毛は絹のようになめらかで、絡まりやすいのが特徴です。
放置すると毛同士が絡まり合って毛玉になり、皮膚炎を引き起こす恐れがあります。
毛玉を防ぐには、1日1回を目安にブラッシングをしましょう。
ブラッシングをする際に注意したいポイントは、以下のとおりです。
毎日のブラッシングは、皮膚トラブルの早期発見にもつながります。
ヨークシャー・テリアは被毛が伸び続ける犬種のため、定期的なトリミングが欠かせません。
月に1回程度を目安に、プロのトリマーによるカットを受けましょう。
トリマーによる定期的なカットは、目や口に毛が入るなどのトラブルを防ぎつつ、日頃のブラッシングの負担軽減にも効果的です。
子犬の場合、初めてのトリミングの時期は生後3~4ヶ月頃が目安とされています。
ただし、ワクチン接種状況や健康状態を確認し、獣医師やトリミングサロンに相談して時期を決めましょう。
子犬の頃からトリミングに慣れさせておくと、成犬になってからのストレスも軽減できます。
トリミングサロンを定期的に利用する習慣を、早いうちから身につけておきましょう。
ヨークシャー・テリアには、さまざまなカットスタイルが存在します。
代表的なヨークシャー・テリアのスタイルは、以下のとおりです。
| スタイル | 特徴 |
|---|---|
| フルコート | 被毛を長く伸ばし、ヨークシャー・テリア本来の優雅な姿を楽しめる |
| サマーカット | 毛をバリカンなどで全体的に短くカットし、夏に人気のスタイル |
| トップノット | 頭部の被毛を伸ばし、リボンなどでまとめるカットで、表情が見えやすいのが特徴 |
| テディベアカット | 耳や顔など全体的に丸くぬいぐるみのように仕上げるカット |
季節や好みに合わせてさまざまなカットスタイルを選べる点も、ヨークシャー・テリアの魅力です。

ヨークシャー・テリアをお迎えする際は、価格相場や入手先を事前に把握しておくことが大切です。
ここでは、価格の目安からお迎え方法、健康チェックのポイントまで見ていきましょう。
ヨークシャー・テリアの生体価格は、15万~40万円程度が目安です。
血統や体の大きさによって、販売価格には幅が見られます。
ドッグショーのチャンピオン犬を親に持つ犬であれば、高額になる可能性が高いでしょう。
相場より極端に安い個体は、遺伝性疾患などのリスクを抱えている場合があります。
安さだけで判断せず、適正な価格で販売されているかを見極めることも大切です。
ヨークシャー・テリアをお迎えする方法には、主に以下の3つが挙げられます。
信頼できるブリーダーであれば、親犬の健康状態や検査結果、子犬の飼育環境について詳しい説明を受けられます。
ペットショップは、子犬をお迎えするのと同時に飼育用品も揃えられるのが魅力です。
里親募集サイトでは、成犬のお迎えを検討している方にとっては選択肢のひとつになります。
自身の経験やライフスタイルに合った方法を、慎重に検討しましょう。
子犬を見学する際は、健康状態や性格を確認しておきましょう。
確認しておきたい項目は、以下のとおりです。
| 項目 | チェックポイント |
|---|---|
| 見た目 | 目ヤニが大量に出ていないか毛づやは悪くないか |
| 動き | 歩き方に違和感がないかふらつきや跛行、同じ方向への旋回が続くなど、気になる動きがないか |
| 性格 | 人に対して極度に怯えていないか攻撃的な態度を見せないか |
気になる点があれば、販売担当者へ質問してみましょう。
質問に対して誠実な回答が得られるかどうかも、信頼できる相手かどうか見極める際の判断材料になります。

ここでは、ヨークシャー・テリアの平均寿命の目安から注意したい病気、日々の予防法まで解説します。
ヨークシャー・テリアの平均寿命は、12~15歳程度とされています。
ただし、遺伝や生活環境によって、寿命には個体差があります。
日々の健康管理次第では、平均寿命よりも長生きする可能性もあるため、日頃のこまめな観察が、愛犬との時間を延ばすことにつながるでしょう。
ヨークシャー・テリアとの暮らしで注意したい病気やケガには、以下のようなものがあります。
| 病名 | 特徴と主な症状 |
|---|---|
| 膝蓋骨脱臼(パテラ) | 膝のお皿が正常な位置からずれ、痛みをともなう関節の疾患 |
| 気管虚脱 | 気管がつぶれ、咳や呼吸のしづらさを引き起こす病気 |
| 僧帽弁閉鎖不全症 | 心臓の弁に異常が生じ、食欲不振や元気消失などの症状があらわれる |
| 外耳炎 | 耳の中で炎症が起き、かゆみや痛みを引き起こす |
上記のような病気を発症すると、医療費もかさみやすい傾向にあります。
日頃からの予防を習慣づけつつ、ペット保険への加入も選択肢のひとつとして検討しておくと安心です。
愛犬の健康寿命を延ばすには、日々の予防とケアが欠かせません。
意識しておきたいポイントは、以下のとおりです。
日々のスキンシップは、ささいな体調の変化に気づくきっかけになります。
普段と違う様子が見られたら、自己判断せずに獣医師の診察を受けましょう。

ヨークシャー・テリアを家族に迎えるには、初期費用と年間費用の両方を把握しておくことが大切です。
ここでは、お迎え時にかかる初期費用と、毎年の飼育にかかる年間費用の目安を紹介します。
ヨークシャー・テリアを迎える際には、以下のような初期費用がかかります。
| 項目 | 費用目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 生体価格 | 15万~40万円 | 血統や大きさによって変動 |
| ワクチン・健康診断の費用 | 1万~2万円 | 初回接種や健康チェックにかかる費用 |
| 畜犬登録料 | 3,000円前後 | 自治体への登録に必要な費用 |
| 生活用品 | 5万~10万円 | ケージやリード、食器など |
| 環境整備費 | 1万~2万円 | 滑り止めマットや空調設備の導入など |
| 合計 | 約22.3万~54.3万円 |
事前に費用について把握しておき、無理のない予算計画を立てておきましょう。
続いて、ヨークシャー・テリアとの暮らしにかかる年間費用の目安を紹介します。
| 項目 | 費用目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 食費 | 4万~7万円 | ドッグフードやおやつなど |
| 消耗品費 | 2万~4万円 | トイレ用品やケア用品など |
| 医療費 | 3万~5万円 | 狂犬病予防注射、混合ワクチン、健康診断、フィラリア・ノミ・ダニ予防など |
| トリミング費用 | 8万~12万円 | サロンによって変動 |
| 合計 | 約17万~28万円 |
年齢を重ねるとともに、通院や治療のための医療費が増える傾向にあります。
いざという時のためにペット保険の加入も検討しつつ、将来を見越した備えを確保しておきましょう。

ここでは、ヨークシャー・テリアに関するよくある質問に回答します。
ヨークシャー・テリアは、以下のような家庭に向いている犬種です。
ヨークシャー・テリアをお迎えする前に、自身の生活と照らし合わせて、最後まで責任を持って飼育できるかを判断することが大切です。
ペットの飼育が許可されている物件であれば、ヨークシャー・テリアは集合住宅でも暮らしやすいでしょう。
コンパクトな体格のため、限られたスペースでも生活に支障が出にくい点が特徴です。
一方で、警戒心からくる無駄吠えは、近隣トラブルにつながる可能性があります。
マットによる足音対策に加え、防音カーテンの活用や、警戒吠えを減らすためのトレーニングなどを検討しましょう。
ヨークシャー・テリアはシングルコートのため、抜け毛はそれほど多くありません。
床や家具への毛の付着が少なく、掃除の負担を抑えられるでしょう。
ただし、被毛ケアを怠ると毛玉ができ、悪臭の原因となる場合があります。
清潔な状態を保つには、日々のブラッシングと定期的なトリミングが欠かせません。

ヨークシャー・テリアは、愛情深く飼い主さんに寄り添う性格と、ぬいぐるみのようなかわいい見た目で人気の犬種です。
被毛のお手入れや室温管理など、日々のケアには一定の手間がかかりますが、正しい知識を身につければ、初めて犬を迎える家庭でも無理なく付き合っていけるでしょう。
お迎えの際は、価格相場や信頼できる入手先を見極めたうえで、平均寿命やかかりやすい病気についても理解しておくことが大切です。
しつけや被毛ケアのポイントを押さえ、ヨークシャー・テリアと快適な生活を送れるように準備しておきましょう。