2025年09月23日
2025年09月23日
natsuki
トリマーC級ライセンス、家庭犬しつけライセンス、ペット販売士ライセンス
犬のトリミングは、病気の早期発見や体を清潔に保つ、被毛を短く整えるためも欠かせない大切なお手入れです。
トリミングが必要だとわかっていても、「どれくらいの頻度でトリミングが必要か?」「費用はどれくらいかかる?」「自宅でできるのかな?」などと疑問も多くでてくるでしょう。
本記事では、犬のトリミングに関する目的や費用などの基本情報や自宅でできるトリミングや日常のお手入れ方法を詳しく紹介します。
ぜひ、参考にしてみてください。
犬のトリミングは、健康管理などにとても大切な役割があります。
目的や役割、グルーミングの違いを詳しく紹介します。
犬にトリミングをおこなうことは、健康管理や病気の早期発見のために大切です。
また、犬の体の衛生面を整え、皮膚を清潔に保つための役割もあります。
口周りやお尻周りの被毛が汚れたままだと、臭いを発生させたり、皮膚の異常にもつながります。
マルチーズやヨーキーなど、被毛が長く伸びてくる犬は、トリミングをしないと被毛が絡まって毛玉になったり、ノミやマダニが繁殖しやすくなってしまいます。
犬の健康を守るためにも犬のトリミングは必要です。
トリミングは、被毛をハサミやバリカンで短くし整えてあげることに対して、グルーミングはブラッシングやシャンプー、爪切り、耳掃除など日頃のケアのことです。
グルーミングは、トリミングよりおこなう頻度が多く、自宅でも簡単にケアができます。
犬とのコミュニケーションや皮膚の異常を早めに発見出来るなど、毎日ケアをしてあげることが大切です。
犬のトリミングの頻度や費用などの基本情報を解説します。
また、トリミングサロンに必要な持ち物も紹介します。
犬のトリミングの頻度は基本的に月に1回です。
犬の被毛の長さや犬種、季節によっても頻度は異なります。
被毛の伸びが早く汚れが付きやすい犬などは、月に2回トリミングをおこない、被毛の伸びが遅い犬なら2〜3カ月に一回と、犬によってトリミングの頻度を変えてあげましょう。
トリミング費用は、犬種や体格によって異なります。料金の目安は次の表を参考にしてください。
犬種・サイズ | 料金目安 |
---|---|
チワワ・ダックスなど小型犬 | 6,000〜8,000円 |
プードル・マルチーズ・ヨーキー | 8,000〜10,000円 |
大型犬 | 10,000〜15,000円 |
※上記は基本料金の目安です。サロンによっては診察料や送迎料が加算されたり、爪切り・耳掃除・肛門腺しぼりなどの細かなケアを追加料金(500〜800円程度)で依頼できます。
また、泥パックやハーブパックなどのスペシャルケアを実施しているサロンもあり、2,000〜4,000円程度で利用できます。
トリミングは、一般的に生後3カ月以上からを目安にしているトリミングサロンが多いです。
子犬がトリミング可能かどうかを事前に確認してから予約しましょう。
ほとんどのトリミングサロンでは、ワクチン接種済の犬を対象としています。
子犬でもワクチン接種をしていないとトリミングの予約ができないので、必ずワクチン摂取後にしましょう。
子犬の場合は成犬よりも体力がありません。
ワクチン接種も大切ですが、トリミング前に犬の体調が悪くないかを確認しましょう。
体調が悪い場合は、無理をせずに別の日にトリミングをおこなってください。
トリミングサロンでトリミングをするには、ワクチン接種証明書と1年以内の狂犬病予防摂取の証明が必要です。
持参しないとトリミングがキャンセルになる可能性もあります。
持ち物は、トリミングサロンによっても異なりますので、予約の際に必ず確認をしましょう。
トリミングサロンによっては、シャンプーの持ち込みが可能なお店もあります。
犬のトリミングは自宅でもできます。
メリットとデメリット、トリミングに必要な道具と手順を紹介します。
トリミングを自宅でおこなうメリットは、費用の節約や皮膚の異常の早期発見、犬とのコミュニケーションが増えて信頼関係が深まるなどがあります。
シニア犬になったときにトリミングサロンに断られる可能性もあります。
その際に自宅でトリミングが出来ると良いでしょう。
デメリットは、ある程度のトリミングの技術と知識が必要だったり、トリミングの道具を揃える必要があったりすることです。
他にも、トリミングの道具や無理な姿勢をさせてしまうことで、犬の耳や目、足や関節などを傷つけてしまう可能性があります。
自宅でトリミングをおこなう際は、無理をしないようにしましょう。
犬用のトリミング専用ハサミです。小指をかけるフックが付いたタイプを選びましょう。
自宅にあるような文房具用のハサミを使用すると、被毛がうまく切れずに失敗してしまう可能性が高いです。
犬用のトリミング専用ハサミでカットしてあげましょう。
顔や手足の先、肛門周りなどの細かな部分をカットするのに役立ちます。
先が丸くなっているタイプがおすすめです。
背中や胸など体の広い範囲を短く均一にカットするときに必要な道具です。
5ミリ、12ミリなどの刃があり、好みの長さにカットできます。
サマーカットにしたいときに便利です。
シャンプー前のブラッシングの仕上げやカットのとき、最後の仕上げのときなどの被毛を梳かすときに使用します。
長いサイズのコームは体や尻尾に、短いサイズのコームは顔や足先周りに使用すると便利です。
トリミングの前にまず、ブラッシングをして毛玉や抜け毛を取り除きます。
スリッカーブラシなどの犬用ブラシで、被毛の根元から丁寧にブラッシングをしてあげましょう。
毛玉が大きくブラシで取り除けない時は、ハサミで毛玉を切ってあげます。
無理やり引っ張って毛玉を取ろうとすると、皮膚が引っ張られて犬が痛がり嫌がります。
ブラッシングが嫌いになってしまう可能性もあるので、無理やり毛玉を取ることは避けましょう。
ブラッシングの仕上げとしてコームで梳かし、毛玉や抜け毛がないかを確認します。
ブラッシングで毛玉や抜け毛を取り除いたら、シャンプーをします。
シャンプーは必ず犬用のシャンプーを使用してください。
お湯は、手で触ってぬるいくらいの温度にします。
お尻の方からゆっくりと濡らして、体全体を流し、シャンプーを泡立てて、体を優しくマッサージするように洗ってあげます。
足先やお腹、お尻もしっかり洗ってあげましょう。
顔にシャワーを浴びるのが苦手な犬には、スポンジにお湯をふくませ、鼻にお湯が入らないよう優しく濡らしてからシャンプーをおこないます。
すすぎは、シャンプーのぬめりがなくなるまでしっかりと流しましょう。
汚れが気になる場合は、2回シャンプーをしてあげます。
すすぎがしっかりおこなえたら、タオルドライで水気を吸収し、ドライヤーでかわかします。
ドライヤーをしながらスリッカーブラシを使って、皮膚までしっかりかわかしましょう。
シャンプーで清潔になったら、被毛のカットをしていきます。
体全体を短くしたい場合は、バリカンを使用します。
バリカンを毛並みに沿って、首からお尻の方に向かってゆっくりと動かしましょう。
首回りなど皮膚にたるみがあるような箇所は、片手で皮膚を軽く引っ張りながら被毛をカットしていきます。
皮膚がたるんだままだと、被毛がしっかりカットできなかったり、皮膚を傷つけてしまったりするため危険です。
バリカン後は、コームで軽く梳かしながらハサミで被毛の長さを整えます。
顔は、バリカンを使わずハサミで慎重にカットしましょう。
顔周りは、嫌がって顔を左右に動かしたり、舌を出して鼻を舐めたりします。
急に動くこともあるので、目や舌、口、耳などをハサミで傷つけないよう慎重にカットしてください。
体全体のカットが終わったら、足裏カットと爪切りをおこないます。
ミニハサミで、肉球から飛び出ている毛をカットしましょう。
肉球には、すべり止めやクッションの役割があり、毛が伸びすぎていると滑って怪我をしてしまう可能性があります。
足裏の毛をカットしたら、足を地面に乗せ、足先を丸く見えるようにカットします。
お尻周りも出来そうなら、肛門に毛が付かない長さにカットしましょう。
犬の爪は、犬専用の爪切りを使用します。
赤い血管の手前をカットしていきましょう。
犬によっては爪が黒い場合もあります。
黒い爪だと血管が見えずわかりずらいので、先の方を少しずつカットし様子を見ましょう。
難しいようなら、トリミングサロンや動物病院で爪切りをしてもらってください。
最後はコームで被毛を梳かし仕上げます。
トリミングを頑張ってくれた犬をたくさん褒めてあげ、ご褒美としておやつを与えてあげましょう。
自宅でのトリミングは費用も掛からないなどのメリットがありますが、無理して自宅でトリミングをしてしまうと犬がトリミングを嫌いになったり、皮膚などを傷つけたりする可能性があります。
飼い主の都合でトリミングの時間を作れないこともあるでしょう。
自宅でのトリミングが難しい場合は、トリミングサロンも活用してください。
シャンプーは自宅で、トリミングはサロンでやってもらうなどと分けてもいいでしょう。
プードルやマルチーズなどは、カットのデザインが豊富にあります。
トリミングサロンで相談して、飼い主の好みに合ったカットも可能です。
トリミングサロンもぜひ活用しましょう。
動物病院でトリミングをおこなっているところもあり、シニア犬や疾患のある犬も安心して任せられます。
また、皮膚の状態にあったシャンプーを提案してくれるでしょう。
トリミングサロンへ行く前に、サロンの注意事項を確認しましょう。
犬の体調も事前に把握することが大切です。
トリミングサロンを予約するときは、注意事項を確認しましょう。
ワクチン接種証明書の持参や狂犬病予防をしていない犬は、キャンセルになる可能性もあります。
また、ノミやマダニの予防をしていない場合もトリミングが出来ない場合もあります。
トリミングサロンによって注意事項が異なる場合があるので、予約のときにしっかり確認しましょう。
トリミングは犬の体の負担になります。
トリミングをおこなう前に、犬の体調が万全かどうかを確認してください。
特に子犬やシニア犬の場合、体力がないので体調が悪そうなら、無理せずに他の日におこないましょう。
1日でシャンプーからトリミングをしないで、今日はシャンプー、明日は顔のカットなどと、日にちを分けておこなうのもおすすめです。
犬種によってトリミングが不要な犬もいます。
しかし、日常のお手入れは必ず行いましょう。
犬種によってトリミングが不要な犬もいます。
被毛の短いフレンチブルドッグやパグ、スムースコートチワワ、ミニチュアダックスフンドなどです。
トリミングでカットするほど被毛が長く伸びてこないため、グルーミングのみのお手入れで大丈夫です。
ダックスフンドやチワワは、被毛の長い種類もいるので、トリミングが必要な犬もいます。
トリミングが不要でも、毎日のお手入れは必ずおこないましょう。
ブラッシングやシャンプー、爪切りなどのグルーミングは、被毛の長さに関わらずお手入れしてください。
毎日のお手入れは、犬とのコミュニケーションや体を清潔に保つためにも大切ですが、病気の早期発見にもつながります。
口臭が気になる、耳が匂う、皮膚が赤いなどの異常を見つけたら、動物病院で相談してください。
犬のトリミングについてさまざまな疑問があるでしょう。
トリミングについての、よくある質問を紹介します。
トリミングを嫌がる犬には、少しずつ慣れさせるようにします。
シャンプーやドライヤー、ハサミの音、トリミングの道具などに慣れされて、優しく声をかけてあげてください。
おやつを一緒に与えるのも効果的です。
自宅でリラックスした状態で、少しずつ慣れさせ、嫌がったらすぐにやめておやつを与え褒めてあげることを繰り返します。
トリミングが嫌なことではないと教えてあげましょう。
なかなか慣れないならば、トリミングサロンや動物病院などプロの方に相談してみてください。
シニア犬でもトリミングはできます。
動物病院と併設されているトリミングサロンもあり、トリミング中に異常があればすぐに獣医さんに診察してもらえるので安心です。
疾患や皮膚の状態にあったシャンプーも提案してくれます。
かかりつけの病院でトリミングをおこなっているか確認してみると良いでしょう。
シャンプーの後に、トリミングをおこなうのが一般的です。
シャンプーで汚れや油分を洗い流し、毛並みを整えてからトリミングをすることで、ハサミやバリカンがキレイに入り仕上がりも良くなります。
シャンプー前のブラッシングも重要で、毛玉や抜け毛を取り除くと汚れがキレイに落ちます。
また、毛玉が残ったままシャンプーをしてしまうと、シャンプーが毛玉についてしまいます。
毛玉に残ったシャンプーは、皮膚の異常にも繋がりますので、ブラッシングも忘れずにおこないましょう。